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マンション売却

マンションの建て替えは実際ある?負担する費用や耐用年数について

分譲マンションの建て替えは実際ある?負担する費用や耐用年数について

1953年に東京都が分譲した「宮益坂(みやますざか)ビルディング」が日本最初のマンションとなり、日本のマンションの歴史は約60年程度ですが、築50年を超えるマンションが増えているため、今後建て替えが必要なマンションが増えていくことが予想されます。

今住んでいるマンションもいずれ古くなりますので、マンション建て替えは決して他人事ではありません。

そこで今回の記事では「マンションの建て替え」を中心にマンションの建て替え事例、マンション建て替えの流れなどについてお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。

マンションの建て替え件数は多くない

実際に建て替えられたマンションの件数は決して多くはありません。

国土交通省によると、国内で建て替えられたマンションの実績数は2025年3月31日時点において累計で323件です。

2023年度までの累計は315件でしたので、2024年度に建て替えられたマンションは全国で8件ということになります。

マンション建て替え件数累計

画像出典:国土交通省「マンション建替えの実施状況(2025年3月31日時点)」

マンションの建て替えが進まない理由

マンションの建て替えが進まない理由について解説します。

区分所有者の費用負担が重い

建て替えは無料でできるわけではなく、区分所有者にも一定の費用が生じることが通常です。

建て替えに必要な区分所有者の費用は2,000万円程度とされており、費用負担が重いことが建て替えの進まない理由となっています。

マンションでは、管理組合が組合員から徴収してきた修繕積立金を貯蓄しているため、ある程度の資金があります。

しかしながら、貯蓄している修繕積立金の額だけでは建て替え費用に足りないことが通常です。

さらに、近年は建築費が高騰していることから、区分所有者の費用負担はこれまで以上に高まる可能性はあります。

その他として、区分所有者には建て替え期間中の仮住まいや引っ越しの費用も必要です。

建て替え決定までの流れが複雑

マンションは建て替え決定までの流れが複雑である点も建て替えが進まない要因です。

マンションを建て替えるには、原則として区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成決議が必要となります。

議決権
議決権とは、管理組合の総会において、区分所有者が持つ議決の権利のことを指します。区分所有法では、原則として専有部分の床面積割合で議決権が決まります。

建て替えのために5分の4以上の決議が必要なことを「建て替え決議」と呼びます。

マンションの建て替えでは、まずこの建て替え決議を取ることが極めて困難です。

マンションを建て替えるには、建て替え期間中、所有者は他の家に引っ越す必要があります。

修繕積立金も多く徴収されるケースもあり、区分所有者の経済的な負担は大きいです。

古いマンションには年金生活を行っている高齢者も多いため、区分所有者に一定の経済的負担を負わせる建て替えは、合意が得られないことがよくあります。

また、理事にゼネコン出身者等の建物に詳しい人がいないと、建て替え計画の作成や建て替え手法の選定等の議論が前向きに進まないことも多いです。

仮に理事の間で話が進んだとしても、組合員に対する説明が不十分だと合意形成を図ることができません。

建て替えは金銭的な問題だけでなく、理事に知見のそろった人材がいないとできないのが現実的であり、極めてハードルが高いものとなっています。

なお、2026年4月1日より区分所有法の一部が改正され、一定の要件を満たすマンションは建て替えに必要な決議数が緩和される予定です。

既存不適格な分譲マンションが多い

建て替えが困難な理由として、既存不適格な分譲マンションが多いという意見も一部にあります。

既存不適格
既存不適格とは、当時の法令には合致しているものの、現在の法令には合致していない建物のことです。
容積率
容積率とは、敷地面積に対する建物の延床面積の割合のことです。容積率が高いと、大きな建物を建てることができます。

例えば、現在は容積率が200%と指定されている土地で、今の建物が250%の容積率を使ってしまっているようなケースが既存不適格に該当します。

古い建物の中には容積率が指定される前に建てられた物件もあるため、容積オーバーをしている物件も確かに存在します。

しかしながら、仮に容積オーバーをしていなくても、建て替えは困難です。

建て替えは容積率が余っている状況でないと難しいため、既存不適格建物か否かに関わらず、現行の法令を守っている建物ですら難しいといえます。

例えば、容積率が300%の土地で、現在の建物が300%の容積率を消化している場合は、合法であるため、既存不適格には該当しません。

しかしながら、容積率が余っていない状態では、合法的な建物であっても建て替えは難しいといえます。

つまり、既存不適格物件だけが建て替えが困難というわけではなく、実は現行法に合致した建物ですら建て替えは難しいといえます。

コラム:余剰容積率と建て替え

建て替えによって新たな分譲床を生み出せるマンションは、建て替えに成功できる可能性があります。

例えば、既存のマンションが100戸であり、建て替えによって150戸のマンションにできるといったケースです。

この場合、新たに生み出した50戸の販売益を建て替え費用に充当することができます。

容積率が300%と指定されているのにもかかわらず、現在のマンションが200%しか利用していないケースが余剰容積率のある物件に該当します。

この場合、建て替えで300%の容積率を使用すれば今よりも大きな建物を建てることができ、新たな分譲床を生み出すことが可能です。

昨今の新築マンションは余剰容積率のある物件はほとんどありませんが、古いマンションの中には余剰容積率がある物件も存在します。

余剰容積率がある物件は、新たな分譲床によって建築資金をねん出できるため、建て替えに成功しやすいのです。

マンション建て替えのタイミングは?

この章では、マンション建て替えのタイミングについて解説します。

いつまで住める?マンションの寿命や耐用年数

マンションの耐用年数には「法定耐用年数」「物理的耐用年数」「経済的耐用年数」という3つの考え方があります。

3種類のマンション耐用年数
耐用年数の種類 耐用年数 性質
法定耐用年数 47年 減価償却費が計上できる期間。

実際に利用できる期間や経済価値が生じる期間とは直接関係はありません。

物理的耐用年数 60~100年 物理的に建物が利用できる期間。

50年前に建てられたマンションは築60〜70年くらいが物理的耐用年数の限界と推測されます。

経済的耐用年数 40~50年 住みやすい年数。

経済的耐用年数を過ぎるとほぼ土地価格のみで取引されるようになります。

マンションの経済的耐用年数は、一般的に40〜50年程度です。

経済的耐用年数が存在する理由としては、建物が古くなると現在の市場で求められる仕様とは合致しなくなっていくからです。

例えば、現代の築50年のマンションには、「エレベーターがない」「エアコンが設置できない部屋がある」「リビングが狭い」などの悪条件が多い物件があります。

エアコンが設置できなくても住もうと思えば暮らせますが、今の時代に好んで購入する人は少ないです。

いざ売りに出そうとしてもなかなか売れず、経済価値も生みにくくなります。

「住める」のと「住みやすい」のは別であり、住める年数が物理的耐用年数で、住みやすい年数が経済的耐用年数となります。

耐用年数については、以下の記事で詳しく解説しています。

マンション建て替えのタイミング

マンションは建物の老朽化が相当に進んだときが、建て替えのタイミングです。

建て替えのタイミングは、一概に築年数だけで決まるものではありません。

新築時の施工の質の高いマンションであれば、老朽化の進行が遅くなります。

また、適切な大規模修繕を実施してきたマンションも、建物の寿命が長くなっていることが多いです。

そのため、施工の質の高いマンションや大規模修繕を適切に実施してきたマンションは、築60年を過ぎても住むことができます。

一方で、新築当初の施工の質が悪く、また適切な大規模修繕を実施してこなかったマンションは、築50年程度で相当に老朽化が進んでいます。

老朽化が著しいマンションは、築50~60年程度が建て替えの一つのタイミングです。

マンションの建て替えの流れ

マンションの建て替えの流れについてお伝えします。

マンションの建て替えの流れ

  1. 準備段階
  2. 検討段階
  3. 計画段階
  4. 実施段階

準備段階

準備段階では、管理組合の中で建て替え検討チームのようなものを立ち上げ、勉強会を行うことから始めます。

勉強会はマンション管理士等の専門家に主導してもらうこともありますが、無償で対応してくれるゼネコンやディベロッパーに依頼する管理組合も多いです。

ゼネコンやマンションディベロッパーは、建築費や分譲の販売価格を具体的に明示してくれるため、現実的な計画を立てやすくなっています。

勉強会を通じてマンション建て替えの可能性が見えてきたら、理事会で報告する流れとなります。

検討段階

検討段階に入ったら、理事会で具体的な審議を進めていきます。

予算の配分もあるため、具体的に今後の大規模修繕の実施も含めて検討していきます。

建て替えを優先して大規模修繕を行わないというのは住民の理解も要するため、住民へのアンケートや共用部などでのアナウンスを通じて、徐々に区分所有者の建て替えの機運を高めていくことが必要です。

建て替え決議を確実に得るためには、建て替えするという方針を区分所有者全体で確認することがポイントとなります。

この建て替え方針を区分所有者全体で確認する手続きを、俗に「建て替え推進決議」と呼びます。

建て替え推進決議は区分所有法で定められた「建て替え決議」とは異なるため、必須ではありませんが、4分の3以上の賛同を得ていることが望ましいとされています。

計画段階

多数の区分所有者の意見が建て替えの方向に向かったら、具体的な計画に入っていきます。

ゼネコンやマンションディベロッパーを正式に決定し、事業者の協力を得ながら建物設計や建築費、新たな分譲床で得られる収入などの具体的な数値を固めていきます。

計画の見える化ができたら、いよいよ管理組合の総会で建て替え決議を取ります。

建て替え決議には、区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成が必要であり、ここが最初にして最大の関門です。

区分所有者の建て替えに対する気運の醸成や理事による住民への根回しが不十分だと、建て替え決議は取れないことになります。

実施段階

実施段階に入ったら、新たに「マンション建て替え組合」が設立され、マンション建て替え組合が主体となって建て替えを推進していきます。

マンション建て替え組合は、建て替えの不参加者に対し売渡の請求をしたり、建て替え後元の住民の権利をどのように配分するかの権利変換計画を策定したりします。

権利変換計画が利害関係者に承認されれば、住民に仮住まいへ移転してもらい、建物を取り壊して建て替えを実施していく流れです。

建物が竣工したら、元の住民に再入居してもらい、新しいマンションで新たな管理組合を設立します。

マンションの建て替え事例

東京都では、2024年に6件のマンションが建て替えられました。

東京都の建て替え事例を示すと、下表の通りです。

東京都の近年のマンション建て替え事例
名称 竣工年 所在地 建て替え前 建て替え後
月島四丁目住宅 1972年 中央区月島 地上14階1棟287戸 地上15階地下1階1棟570戸
麻布パークハウス 1978年 港区六本木 地上7階1棟43戸 地上21階地下1階1棟70戸
東京自興ビル・国分マンション 1968年 港区海岸 地上13階地下1階1棟79戸 地上25階地下2階1棟107戸
高輪ビル 1966年 港区高輪 地上12階1棟40戸 地上18階地下1階1棟115戸
原宿パークマンション 1970年 渋谷区宇田川町 地上13階地下1階1棟75戸 地上24階地下3階1棟147戸
本郷ハウス 1970年 文京区本郷 地上16階1棟110戸 地上20階地下1階1棟254戸

築年数は、築50~60年程度の物件が多いことが分かります。

また、建て替え後のマンションは、ほとんどの物件が建て替え前よりも規模が大きくなっている点が特徴です。

さらにマンションの建て替えに関して、2020年に行われた千葉県最大規模の事例を紹介します。

建て替え事例
事例 若潮ハイツ
場所 千葉県千葉市美浜区
概要 築45年、総戸数500戸・全13棟の団地を1,000戸のマンションに建て替え
敷地面積 13,957平米
総戸数 397戸(うち新規分譲戸数272戸)
売主 野村不動産、コスモスイニシア、長谷工コーポレーション
設計施工 長谷工コーポレーション

建て替え経緯

 「若潮ハイツ」は1973年築の団地型のマンションです。

築35年が経った頃から建物の老朽化が目立ち始め、住民も高齢化し、バリアフリーに対応していない課題も顕在化してきました。

2008年よりこれらの課題を解消するため、コンサルタントとして長谷工コーポレーションに支援してもらいながら、勉強会を開始しています。

2013年には分譲会社である野村不動産が参画し、建替え実現に向けた所有者の合意形成が行われました。

2016年12月には「建替決議」が成立しています。

2017年6月に新たなマンション建て替え組合が設立し、新築工事に着工しています。

2020年12月に1期目が竣工し、2期目は2024年度に竣工する見込みです。

若潮ハイツは非常に大規模なマンションの建て替えですが、2008年の検討から2020年の竣工まで建て替えまでに約12年の歳月がかかっています。

若潮ハイツでは、397戸のうち、約7割弱に相当する272戸が新規分譲床であり、分譲によって多くの利益を生み出せたことが成功の要因といえます。

建て替えが実施されないマンションの今後

建て替えが実施されないマンションの今後についてお伝えします。

建て替えが実施されないマンションの今後

  • 定期的な大規模修繕
  • マンション敷地売却制度の活用

定期的な大規模修繕

建て替えをしないマンションは、定期的な大規模修繕を継続していくことが最も現実的な選択肢です。

大規模修繕であれば、今まで積み立ててきた修繕積立金の中で実行できることが多くあります。

バリアフリー工事や防犯カメラの設置などの工事は区分所有者及び議決権の2分の1以上の普通決議で実行できるため、住民の賛同も得やすいです。

マンション敷地売却制度の活用

マンション敷地売却制度とは、資金不足で建て替えができないマンションを都道府県知事の認定を受けた買受人(主にマンションディベロッパー)が買い受けてくれる制度のことです。

マンション敷地売却制度は、建て替えではなく、全体を売却することから資金がなくても実行することができます。

マンション敷地売却制度を利用できるマンションは、耐震性不足のために除去すべきであると行政に認定されたマンションです。

仮に認定されたとしても、売却するには区分所有者の頭数、議決権および敷地利用権の持分の価格の各5分の4以上の賛成が必要となります。

単なる売却であるため、資金のハードルは低いですが、賛成数は建て替え決議と同等の数が必要であり、簡単に決定できるものではないといえます。

マンション敷地売却制度を実行するには、建て替えと同様に住民への十分な周知と意識の醸成活動が必要です。

マンションの建て替えにかかる負担額の目安

この章では、マンションの建て替えにかかる負担額の目安について解説します。

マンション建て替え時にかかる費用はいくら?

法務省の資料によると、1住戸あたりのマンションの建て替えに必要な費用は、2,000万円弱です。

以下に、法務省資料の建て替え費用に関する部分の抜粋を示します。

区分所有者の平均負担額が、1996年以前に建替え後のマンションが竣工したものでは約343万5000円であったのに対し、2017から2021年までに建替え後のマンションが竣工したものでは約1941万円と約5.6倍に増加しており、区分所有者にとって負担感が強まりつつあると考えられる。

出展:法務省「区分所有法制の改正に関する中間試案 の補足説明P87」

マンションは、専有部の他にエントランスホールやエレベーター、集会室、階段、共用廊下があります。

共用部もあわせた全体の面積は専有部の1.4倍程度になることが一般的です。

例えば、1戸が65平米のマンションを建て替える場合、その1戸は共用部も含めると91平米(=65平米×1.4)程度の建築費を負担することになります。

91平米は、坪数に換算すると27.5坪です。

マンションの建築費相場は坪120万円程度ですので、27.5坪を建て替えるとすると1戸あたり3,300万円の費用負担が発生することになります。

また、解体費用は新築工事費の10%程度が相場となるため、3,300万円を1.1倍すると取り壊し費用を含めた負担額を概算できます。

取り壊し費用も含めると、1戸あたりの負担額は3,630万円(=3,300万円×1.1)です。

ただし、マンションの建て替えは管理組合がストックしてきた修繕積立金も使用するため、これらの建築費を区分所有者が全て負担するわけではありません。

修繕積立金の積み立て状況にもよりますが、1住戸あたりの実質的な負担額は2,000万円程度とされています。

また、容積率が余っている場合には、新たに生まれる分譲床で得た利益を建築費に充当できるため、1戸あたりの負担額はさらに下がるという仕組みです。

なお、昨今は建築費が高騰していることから、2,000万円よりもさらに高い金額を負担しなければならない可能性もあります。

建て替え負担が重い場合はマンション売却も検討

建て替えは、新築マンションを新たに購入するよりは区分所有者の負担は安いですが、それでも相応の金額を負担しなければならないことが実情です。

費用を捻出できない場合には、売却することをおすすめします。

仮に建て替えに2,000万円が必要で現金を用意できない場合でも、物件を売れば4,000万円の現金を得られる場合もあります。

売却で得た現金を使えば、築年数の浅い中古物件に買い替えることも可能です。

また、売却代金に自己資金を加えることで近所の新築物件を買えるかもしれません。

買い替えを選択すればすぐに引っ越すことができるため、建て替え期間中の仮住まいの費用を抑えることもできます。

マンションが建つエリアは、近くに別の築浅マンションが建っているケースがよくあり、近所に引っ越せることも多いです。

今のマンションの場所に特段強いこだわりがなければ、買い替えも十分有意義な選択肢といえます。

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これまでマンションの建て替えについてお伝えしてきましたが、買取を利用したマンション売却方法もありますのでご紹介します。

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マンションの建て替えでよくある質問

マンションの住み替えでよくある質問についてお伝えします。

Q1. 建て替えが決まった時に利用できる制度や補助金はありますか?

マンション建て替えでは、自治体で補助金制度を設けている場合があります。

東京都には「都市居住再生促進事業」という制度があり、補助金を受けるには一定の要件を満たすことが必要です。

Q2. 建て替えに必要な住民の賛成人数はありますか?

マンションの建て替えには、区分所有者および議決権の各5分の4以上の賛成が必要です。

Q3. 建て替えられたマンションの平均築年数はどれくらいですか?

公式な統計はないため、平均築年数はわかりません。

事例の数も少ないため、何とも言えませんが、公表されている建て替えプロジェクトでは、新築から建て替え決議を取るまでの平均築年数は40年となっています。

建て替えマンションの築年数データ
プロジェクト名 築年 建て替え決議 築年数 竣工
桜上水団地 1965年 2009年 44年 2015年
阿佐ヶ谷住宅 1958年 2005年 47年 2016年
府中セントラルハイツ 1978年 2014年 36年 2018年
外苑ハウス 1964年 2014年 50年 2020年
乃木坂ナショナルコート 1978年 2013年 35年 2019年
シャトー三田 1964年 2010年 46年 2014年
下高宮住宅 1970年 2005年 35年 2008年
深谷第一住宅 1968年 2002年 34年 2005年
行徳ファミリオ 1978年 2011年 33年 2014年
若潮ハイツ 1973年 2016年 43年 2020年

建て替えは容積率が余っている等のその他の条件が良くないとできないため、築年数だけでは建て替え時期を一概に判断できないといえます。

Q4. マンションの建て替えにはどれくらいの期間がかかりますか?

準備段階から竣工までは10年程度かかると予想されます。

記事内で紹介した千葉県の若潮ハイツの大規模建て替えの事例では12年かかっています。

Q5. マンション関連法の改正内容と施行タイミングはいつ?

マンションの建て替えを規定する区分所有法は、改正法が2026年4月1日のタイミングから施行される予定です。

建て替えに関しては、決議について5分の4以上の規律を維持しつつ、客観的な緩和事由がある場合に限り、多数決割合を4分の3以上に緩和する改正がなされています。

客観的な緩和事由とは、マンション再生円滑化法の要除却の認可基準と同様の内容です。

具体的には、地震や火災の安全性に係る建築基準法への不適合や外壁等剥落落下の危険性、給排水管設備の著しい劣化、バリアフリー基準の不適合等が挙げられます。

この改正により、簡易な改修では対応が難しく、建て替えの必要性が高い建物は以前よりも建て替え合意の形成がしやすくなったといえます。

まとめ

マンションの建て替えについて解説してきました。

マンションの建て替えは簡単にできるものではなく、実績数も少ないです。

もし建て替えされるようであれば、賛成者に回った方が経済的にはメリットがあります。

しかし、タワーマンションの場合、建て替えの際に負担する費用は最低でも1戸当たり1,000万円といわれています。

反対者になりたくないけれども、経済的な負担が重いという方は、今のうち売却を検討するのも良いでしょう。

参考:タワーマンションの未来を襲う深刻な「建て替えられない問題」とは|不動産投資の教科書

この記事の執筆者

竹内 英二

竹内 英二Eiji Takeuchi

株式会社グロープロフィット 代表取締役。大阪大学出身。
不動産鑑定士、中小企業診断士、公認不動産コンサルティングマスター等、多数の高度な資格を有する。不動産鑑定業を軸に、土地活用や賃貸借、相続対策など年間多くの相談に応じている。実務経験に基づいた信頼性の高いWebライティングを手掛けている。

詳しいプロフィール

URILABOの運営者

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“作る”から“活かす”社会の実現をめざし、リノベーション中古マンションを販売する会社です。オーナーチェンジ物件の買い取りを得意とし、常時約4,000戸保有しています。不動産のプロとして「納得のいく不動産売却」のための情報を発信しています。

スター・マイカ株式会社 宅地建物取引業者免許 国土交通大臣(03)第8237号
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