コンパクトシティの利点とは?3つのメリット・デメリットと最大の課題
10年ほど前から、世界中の都市が「コンパクトシティ」構想を打ち出しています。
あまり馴染みのない人も多いと思いますが、コンパクトシティは、国土交通省も提唱している構想です。
そこでこの記事では、コンパクトシティとは何か、どこにあるのか、といった概要や、課題などについて解説していきます。
メリットやデメリットについても一緒に見ていきましょう。
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国土交通省の提唱しているコンパクトシティとは
国土交通省の提唱しているコンパクトシティとは、「高密度で近接した開発形態」、または「公共交通機関でつながった市街地」、もしくは「地域のサービスや職場までの移動の容易さ」という特徴を有した街のことを指します。
学術的にいうとコンパクトシティは、スプロール化現象に歯止めをかけ、中心市街地を活性化することを目的とした街づくりを指します。
一方、国土交通省が提唱しているコンパクトシティは、人を都市部に集約化することで、社会インフラを効率的に利用し、持続可能な社会を実現しようとする都市計画のことを指しています。
持続的な成長を実現できるよう、社会インフラが賢く使える集約型の都市のことです。
学術的な表現でいうと、スマートシティと似た概念となるでしょう。
- スマートシティ
- スマートシティとは、ITや環境技術などの先端技術を駆使して街全体の電力の有効利用を図ることで、省資源化を徹底した環境配慮型都市のことです。
コンパクトシティのメリット
ここでは、コンパクトシティのメリットについて解説していきましょう。
コンパクトシティのメリットは、主に以下の3つです。
コンパクトシティのメリット
- 環境に優しい街づくりになる
- インフラの維持がしやすい
- 都会の生活が楽しめる
1.環境に優しい街づくりになる
コンパクトシティには、環境に優しい街づくりができるというメリットがあります。
これは、エネルギー効率が非常に高い街づくりが可能ということでもあります。
大きな視点で言うと、人々がいろいろなところに散らばって住むと、その分、発電所なども広く点在させて作る必要が出てきます。
一方、コンパクトシティのように、人々が1カ所にまとまって住めば、発電所も1つ作ればよいため、効率よくエネルギーを消費することができます。
たとえば、人がほとんど乗っていない電車をわざわざ動かすと、赤字の原因にもなるため、無駄になると考えられます。
地方のJRなどは東京の鉄道会社とくらべると、非効率な経営をしていることが想像できるでしょう。
都内のように、多くの人が乗っている電車を動かせば、エネルギーを効率よく消費できます。
同じ明るさの電気の下に、1人いるのと100人いるのでは、効率性が異なることを思い浮かべると、わかりやすいかもしれません。
コンパクトシティでは、1カ所にギュッと人が多く集まっているため、エネルギーの消費に無駄がなく、地球にやさしい街づくりができます。
同じ1kWの電気を消費する場合、田舎よりもコンパクトシティのほうが多くの人が恩恵を受けることができるのです。
環境に優しい、持続可能な社会を目指しているため、世界中の都市がコンパクトシティ構想を挙げています。
2.インフラの維持がしやすい
コンパクトシティには道路や上下水道、鉄道等の社会インフラが維持しやすいというメリットがあります。
コンパクトシティに、多くの人が住めば、単位面積あたりの税収を上げることができます。
100㎡の中に10人住んでいるコンパクトシティと、1人しか住んでいない田舎では、コンパクトシティのほうが税収は高くなります。
道路や上下水道といった社会インフラは、作った後、維持していくのにもコストがかかります。
アスファルトの再舗装や、上下水道管の修繕等には、毎年のように税金が投入されているのです。
現在、日本における、地方の限界集落などでは、社会インフラ維持がどんどん難しくなっています。
地方は税収が少ないため、市民病院などの生活に必要な施設も維持できなくなっている自治体が目立ちます。
一方で、東京都などは税収が非常に高いという特徴があります。
東京都は、私立高校の無償化といった政策を進めるなど、都民への還元もどんどん良くなっていることが伺えます。
コンパクトシティのように、1カ所に人々が多く住めば、単位面積当たりの税収も増え、その分、社会インフラが維持しやすくなるでしょう。
3.都会の生活が楽しめる
コンパクトシティでは、都会の生活が楽しめるというメリットもあります。
きっと、都会に住むことに憧れを持つ方も多いでしょう。
現在、東京都には人口が集中していますが、仕事があるから東京に住むという理由ではなく、単に「都会に住みたいから」という憧れで、東京に住む人も多くいます。
街がコンパクトシティ化すれば、その街はどんどん都会になっていきます。
都会になれば、その街の魅力も上がるでしょう。
田舎暮らしよりも、ワクワクする都会のほうが楽しいと考える方もいるため、都会化すると、どんどん人が多く集まってきます。
すると、コンパクトシティでは、自然と魅力的な街が形成され、楽しい都会生活を送ることが望めるでしょう。
コンパクトシティのデメリット
次に、コンパクトシティのデメリットについて解説していきましょう。
コンパクトシティのデメリットは、主に以下の3つです。
コンパクトシティのデメリット
- 不動産が高くなる
- 家が狭くなる
- 自然との触れ合いがなくなる
1.不動産が高くなる
コンパクトシティ化が進めば、人口密度が高くなるため、不動産価格も高くなります。
単純に言えば、今の東京がまさにコンパクトシティです。
どんどん人が集積することで、住宅価格が高くなり、逆に住みにくくなるという現象が生じます。
都内で住宅を購入すると、住宅ローンを支払うために、ほとんどの世帯が共働きを強要されます。
住宅価格が高くなり過ぎると、金銭的にも時間的にも余裕のある生活を送ることが難しくなってしまうでしょう。
また、住宅価格が高くなれば、若い人が家を買えなくなるため、晩婚化の原因にもなります。
晩婚化が進めば、少子化に拍車がかかり、結局は地方のように少子高齢化が進むかもしれません。
つまり、集積し過ぎると不動産価格が高騰し、それに付随するデメリットが生まれると考えられます。
2.家が狭くなる
コンパクトシティ化すると、不動産価格が高くなるため、家が狭くなるというデメリットも挙げられます。
現在、都内の一戸建てなどでは、昔の感覚だと狭小住宅と言われるような家でも、7,000~8,000万円で売買が行われています。
高い値段で売買されているものの、狭いため、当然、庭はありません。
戸建てであっても駐車場はなく、結局、遠く離れた場所に月極駐車場を借りているようなケースも多いです。
空間的にも、狭い中での生活を余儀なくされます。
このように、人が集約し過ぎるとデメリットにもなるでしょう。
3.自然との触れ合いがなくなる
コンパクトシティのように街が都市化されれば、自然との触れ合いがなくなるというデメリットも挙げられます。
都会に住んでいても、自然に触れたいという願望を持つ方は多いと思います。
幼少期に山の中で遊んで、カブトムシやクワガタを採ることが楽しいと感じたことがある人は、子どもにも同じ体験をさせたいと願っているかもしれません。
その点コンパクトシティは、雄大な自然と隔離される傾向にあります。
都会での住みやすさを得ることはできますが、自然に癒されるという感覚からは離れていく可能性が高いでしょう。
ある意味コンパクトシティは、バランス感覚の悪い街づくりであるため、人間の欲望を満たす街づくりであるとは言えません。
人口密度が上がる方向に誘導しているので、人が多く集まることで発生する弊害もあるでしょう。
コンパクトシティに住むのであれば、自分にとって最優先したいことは何かについて、今一度考える必要があるかもしれません。
マンション売却ならスター・マイカの買取がおすすめ
コンパクトシティはメリットもありますが、決して万能な街づくりとはいえません。
ご自身がお持ちのマンションを売却することも視野にいてれて、今後のライフスタイルを考えていきましょう。
地方の物件や築年数の古い物件を売却する場合は、一般的な仲介による売却ではなく、不動産会社が直接買主になる買取サービスの利用をおすすめします。
買取であれば、不動産会社がリフォームやリノベーションをすることを前提に買うため、状態が悪い物件でも売却できる可能性が高いです。
ここでは、マンションを専門に扱うスター・マイカの買取サービスを紹介します。
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スター・マイカは、創業時より中古マンションの買取を専門に行っています。
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まとめ
コンパクトシティの概要や、課題についてお分かりいただけたでしょうか。
当記事でご紹介した「買取」なども視野に入れ、より良いライフスタイルを考えていきましょう。
以下の記事では、売却の流れや不動産査定についても詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
URILABOの運営者
スター・マイカ株式会社
“作る”から“活かす”社会の実現をめざし、リノベーション中古マンションを販売する会社です。オーナーチェンジ物件の買い取りを得意とし、常時3,000戸以上保有しています。不動産のプロとして「納得のいく不動産売却」のための情報を発信しています。
スター・マイカ株式会社 宅地建物取引業者免許 国土交通大臣(03)第8237号
当社は、東証プライム上場のスター・マイカ・ホールディングス株式会社のグループ企業です
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