【2026年版】中古マンションで住宅ローン控除・減税を受ける方法と注意点

住宅購入の負担軽減に役立つ住宅ローン減税について、2026年から2030年までの延長が閣議決定されました。
新たな制度では、中古マンションを含む中古住宅に有利な方向の改正内容となっています。
一方で、災害リスクの高い地域については見直しがされており、新築住宅を購入する方は制度の確認が必要と言えそうです。
2026年以降の住宅ローン控除は、どのような制度になったのでしょうか。
この記事では、「2026年以降の住宅ローン控除」について解説します。
目次
住宅ローン控除・減税とは
住宅ローン控除とは、返済期間が10年以上の住宅ローンを組み一定の要件を満たすマイホームを購入すると、所得税等から所定額が控除される制度です。
住宅ローン控除による減税額は比較的大きく、サラリーマンにとって効果的な減税制度の1つと言われています。
住宅ローン控除は長く続いている制度ですが、時限立法(一定の期間だけ有効な制度のこと)である点が特徴です。
これまで期限を迎える度に新たな制度として延長され、内容も少しずつ変化してきました。
2026年1月1日より制度が一部改正され、新たな住宅ローン控除がスタートしています。
2026年以降の住宅ローン控除は5年間延長され、適用期限は2026年1月1日から2030年12月31日までとなっています。
控除率や条件
住宅ローン控除では、控除期間の各年分の所得税から控除される金額は、以下の算式によって計算されます。
ローン控除額 = 年末借入金残高 × 控除率
年末借入金残高とは、その年の12月31日現在の住宅ローン残高のことです。
控除率は「0.7%」、控除期間は原則として13年(中古住宅の認定住宅等以外は10年)となります。
住宅ローン控除の対象となる住宅は、原則として床面積が50平米以上あることが必要です。
ただし、合計所得金額が1,000万円以下の人(各年ごとに判定)に限り、40平米以上50平米未満の住宅も対象です。
2026年からの変更点
2026年からの主な変更点は、以下の3点です。
住宅ローン控除・減税の変更点
- 省エネ性能の高い既存住宅(中古住宅)の借入限度額を引き上げ、子育て世帯・若者夫婦世帯への借入限度額を上乗せし、控除期間を 13年間とする。
- 40平米以上の床面積要件も中古住宅に適用する。(ただし、所得金額が1,000万円超の場合は50平米以上)
- 災害レッドゾーンに建築される新築住宅は、2028年以降に入居する物件は対象外となる。
出典:国土交通省「住宅ローン減税等の延長・拡充が閣議決定されました!」
中古マンションも住宅ローン控除・減税の対象
一定の要件を満たす中古マンションは、住宅ローン控除の対象となります。
最大控除額と借入限度額
中古住宅の借入限度額等は、下表の通りです。
| 住宅の区分 | 居住年 | 借入限度額 | 控除率 | 控除期間 |
|---|---|---|---|---|
| 認定住宅 | 2026年~2030年 | 3,500 万円 | 0.7% | 13年 |
| ZEH水準省エネ住宅 | ||||
| 省エネ基準適合住宅 | 2,000万円 |
| 住宅の区分 | 居住年 | 借入限度額 | 控除率 | 控除期間 |
|---|---|---|---|---|
| 認定住宅等以外 | 2026年~2030年 | 2,000万円 | 0.7% | 10年 |
- 認定住宅等(「等」を含む)とは、認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅のことです。
- 認定住宅(「等」を含まない)とは、認定長期優良住宅と認定低炭素住宅だけを指します。
ZEH水準省エネ住宅とは、断熱性能等級が5以上、かつ、一次エネルギー消費量等級が6以上の性能を有する住宅のことです。
省エネ基準適合住宅とは、断熱性能等級が4以上、かつ、一次エネルギー消費量等級が4以上の性能を有する住宅を指します。
子育て世帯などへの優遇措置
特例対象個人に該当すると、借入限度額が増額されます。
特例対象個人とは、以下の要件を満たす世帯のことです。
特例対象個人
- 夫婦のいずれかが40歳未満の世帯
- 19歳未満の子を有する世帯
| 住宅の区分 | 居住年 | 借入限度額 |
|---|---|---|
| 認定住宅 | 2026年~2030年 | 4,500 万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 | ||
| 省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 |
「個人間売買」と「買取再販認定住宅」で限度額が異なる
中古住宅でも個人が売主となっている物件(個人間売買)と不動産会社が売主となっている物件(買取再販)では、借入限度額と控除期間が異なるケースがあります。
宅建業者が一定の増改築を行って再販した元認定住宅(買取再販認定住宅)は、新築と同じ扱いです。
認定住宅等の新築等の借入限度額等は、下表の通りです。
| 住宅の区分 | 居住年 | 借入限度額 | 控除率 | 控除期間 |
|---|---|---|---|---|
| 認定住宅 | 2026年~2030年 | 4,500 万円 | 0.7% | 13年 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500 万円 | |||
| 省エネ基準適合住宅 | 2026年・2027年 | 2,000万円 |
認定住宅等の新築等とは、認定住宅の新築・未入居物件や、買取再販認定住宅等の取得を指します。
買取再販認定住宅等とは、認定住宅等の既存住宅へ宅建業者が一定の増改築等を行った住宅です。
なお、2028年以降入居の省エネ基準適合住宅や、買取再販であっても一般の住宅(認定住宅等以外の住宅のこと)の場合には、借入限度額は 2,000万円、控除率は0.7%、控除期間は10年となります。
なお、グループ会社の「スター・マイカ・レジデンス」では、買取再販住宅の販売を積極的に行っております。
住宅ローン控除のメリットを十分に活用したい方は、ぜひご検討ください。
住宅ローン控除の適用条件
中古マンションを含む住宅ローン控除を適用できる中古住宅の要件は、以下の通りです。
中古住宅の住宅ローン控除の適用条件
- 取得の日から6ヶ月以内に、自己の居住の用に供すること。
- 床面積が50平米以上であること(合計所得金額が1,000万円以下の者に限り、40平米以上50平米未満の住宅も対象)
- 居住用と居住用以外の部分があるときは、床面積の2分の1以上が居住用であること
- 次のイまたはロのいずれかに該当すること
- イ.1982年(昭和57年)1月1日以後に建築されたもの
- ロ.新耐震基準に適合することが証明されたもの、または既存住宅売買瑕疵担保責任保険(取得日前2年以内に契約したものに限る)に加入しているもの
出典:国土交通省「令和8年度住宅税制改正概要」
中古マンションの住宅ローン控除額をシミュレーション
この章では、中古マンションの住宅ローン控除額のシミュレーションについて解説します。
子育て世帯の場合
子育て世帯住宅は、特例対象個人であるか否かによって異なります。
条件
- 年末借入残高:5,000万円
- 対象住宅:認定住宅
シミュレーション1:特例対象個人でない場合
特例対象個人でない場合は、借入限度額は3,500 万円です。年末借入残高5,000万円のうち、3,500 万円が住宅ローン控除の対象となります。
ローン控除額 = 年末借入金残高 × 控除率
= 3,500 万円 × 0.7%
= 24.5万円
シミュレーション2:特例対象個人の場合
特例対象個人である場合は、認定住宅の借入限度額は4,500 万円です。年末借入残高5,000万円のうち、4,500 万円が住宅ローン控除の対象となります。
ローン控除額 = 年末借入金残高 × 控除率
= 4,500 万円 × 0.7%
= 31.5万円
夫婦2人家族の場合
夫婦2人家族は、特例対象個人であるか否かによって異なります。
条件
- 年末借入残高:5,000万円
- 対象住宅:省エネ基準適合住宅
シミュレーション1:特例対象個人でない場合
特例対象個人でない場合は、省エネ基準適合住宅の借入限度額は2,000 万円です。年末借入残高5,000万円のうち、2,000万円が住宅ローン控除の対象となります。
ローン控除額 = 年末借入金残高 × 控除率
= 2,000 万円 × 0.7%
= 14万円
シミュレーション2:特例対象個人の場合
特例対象個人である場合は、省エネ基準適合住宅の借入限度額は3,000万円です。年末借入残高5,000万円のうち、3,000 万円が住宅ローン控除の対象となります。
ローン控除額 = 年末借入金残高 × 控除率
= 3,000 万円 × 0.7%
= 21万円
中古マンションで住宅ローン控除・減税を受ける方法
この章では、中古マンションで住宅ローン控除・減税を受ける方法について解説します。
1年目は確定申告・2年目以降は年末調整
住宅ローン控除を利用するには、初年度に確定申告を行うことが必要です。
確定申告は、購入の翌年の2月16日から3月15日(原則)までの間に行います。
サラリーマンであっても、初年度だけは確定申告が必要です。
サラリーマンの場合、2年目以降は年末調整で対応するため、2年目以降の確定申告は不要となります。
年末調整とは、1年間の給与総額が確定する年末に、その年に納めるべき税額を正しく計算し、それまでに徴収した税額との過不足額を求めて差額を精算する手続きのことです。
年末調整は、給与の支払者である会社側が行う作業となります。
中古マンションの場合の必要書類
中古マンションにおける住宅ローン控除の確定申告に必要な書類は、以下の通りです。
- 売買契約書の写し
- 建物と土地の登記事項証明書
- 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等の証明書
- 1982年(昭和57年)1月1日より前に建築されたものは耐震基準適合証明書等
災害レッドゾーンの新築住宅は控除の対象外
新築住宅については、2028年以降の入居分から土砂災害等の災害レッドゾーンに建てられた物件は住宅ローン控除の適用対象外となりました。
中古住宅やリフォーム、建替え物件に関しては、災害レッドゾーン内の物件であっても引き続き住宅ローン控除の対象のままです。
災害レッドゾーンとは、土砂災害特別警戒区域、浸水被害防止区域、地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域、災害危険区域のことを指します。
東京都では、災害レッドゾーンのうち、土砂災害特別警戒区域の指定箇所数を公表しています。
東京23区のうち、2026年1月22日時点における土砂災害特別警戒区域の指定箇所数の多い自治体を挙げると下表の通りです。
ただし、東京23区内で土砂災害特別警戒区域に指定されているエリアは限定的です。
新築物件が同区域に該当するケースは少なく、多くのエリアで引き続き住宅ローン控除を利用できます。
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今回の住宅ローン控除・減税の税制改正では、全体的に中古住宅や買取再販物件の優遇措置が目立ちます。
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中古マンションの住宅ローン控除・減税でよくある質問
この章では、中古マンションの住宅ローン控除・減税でよくある質問について解説します。
Q1.買取再販のマンションはどのように探せばいいですか?
買取再販のマンションは、チラシの取引態様で「売主」と記載されている物件が該当します。
取引態様に「媒介」と期されている場合は、いわゆる個人売主の仲介物件のことです。
売主であれば買取再販であるものの、買取再販認定住宅であるとは限りません。
買取再販認定住宅である場合には、別途、チラシ等の中に認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅等の記載の有無を確認する必要があります。
Q2. ZEH水準省エネ住宅とは何ですか?
ZEH水準省エネ住宅とは、断熱性能等級が5以上、かつ、一次エネルギー消費量等級が6以上の性能を有する住宅のことです。
ZEHとは「Zero Energy House」の略であり、年間の一次エネルギー消費を正味ゼロとする住宅のことを指します。
本来のZEHは太陽光パネル等の発電装置を付加しますが、ZEH水準は発電装置の設置までは義務付けられていない住宅である点が特徴です。
Q3. 子育て世帯で40平米の物件だとどうなりますか?
まず、合計所得金額が1,000万円以下であれば、40平米以上50平米未満の物件も住宅ローン控除の対象にはなります。
一方で、特例対象個人に該当する子育て世帯においては、借入限度額が上乗せされる措置がありました。
しかしながら、40平米以上50平米未満の物件は、特例対象個人における借入限度額の上乗せ措置は適用されません。
そのため、合計所得金額が1,000万円以下の特例対象個人であっても、40平米以上50平米未満の物件の場合は、原則通りの借入限度額等が適用されます。
まとめ
以上、2026年以降の住宅ローン控除について解説してきました。
2026年以降の住宅ローン控除では、省エネ性能の高い中古住宅の借入限度額が引き上げられ、所得要件を満たすと40平米以上の中古住宅も対象となりました。
省エネ性能の高い住宅に関しては手厚い措置となっており、買取再販認定住宅等では新築と同様の借入限度額を適用することができます。
特例対象個人も、中古住宅で借入限度額の上乗せ措置が認められるようになった点も特徴です。
2026年以降の住宅ローン控除は、比較的、中古住宅に対しては有利な方向に改正されているため、中古住宅も選択肢の一つに検討して頂ければと思います。
この記事の執筆者

竹内 英二Eiji Takeuchi
株式会社グロープロフィット 代表取締役。大阪大学出身。
不動産鑑定士、中小企業診断士、公認不動産コンサルティングマスター等、多数の高度な資格を有する。不動産鑑定業を軸に、土地活用や賃貸借、相続対策など年間多くの相談に応じている。実務経験に基づいた信頼性の高いWebライティングを手掛けている。
URILABOの運営者

スター・マイカ株式会社
“作る”から“活かす”社会の実現をめざし、リノベーション中古マンションを販売する会社です。オーナーチェンジ物件の買い取りを得意とし、常時約4,000戸保有しています。不動産のプロとして「納得のいく不動産売却」のための情報を発信しています。
スター・マイカ株式会社 宅地建物取引業者免許 国土交通大臣(03)第8237号
当社は、東証プライム上場のスター・マイカ・ホールディングス株式会社のグループ企業です
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